グッドノートの学習セット機能は、効率的な暗記や学習をサポートする強力なツールです。
エクセルやCSVファイルを使って大量のデータを取り込み、画像や音声を活用した学習カードを簡単に作成することができます。さらに、カードの編集やリセットも簡単に行えるため、常に最新の情報に基づいた効率的な復習が可能です。
しかし、PDF形式での書き出しや共有方法には制限があるため、適切なフォーマット選択が重要です。また、Ankiとの違いや共有方法についても知っておくことで、学習セットを最大限に活用できるでしょう。
- グッドノートの学習セットの作成方法と基本的な使い方
- CSVやエクセルデータを使った効率的な学習セット作成方法
- 画像や音声を活用した学習セットのカスタマイズ方法
- PDFやAnkiとの違い、リセットや共有方法の制限と工夫
グッドノートの学習セットの基本機能
学習セットの基本機能
- 学習セットの作成方法
- CSVファイル(エクセルデータ)を読み込み作成する方法
- スマート学習機能の使い方
- 画像の追加と利用方法
- 学習セットをPDFで読み込んだり書き出したりはできない
学習セットの作成方法
グッドノートの学習セット機能は、効率的な暗記や学習をサポートするツールです。
以下では、学習セットの作成方法と基本操作について詳しく解説します。
まず、グッドノートのホーム画面左上にある「+」ボタンをタップし、「学習セット」を選択します。
すると、新しい学習セットの作成画面が表示されるので、ここで学習したい内容に応じたタイトルを入力します。たとえば、英単語や歴史の用語集など、テーマに沿った名前を付けると管理しやすいです。
次に、問題カードと回答カードをそれぞれ追加します。問題部分には暗記したい質問や内容を、回答部分にはその答えを入力します。
参考にしているサイトがあれば、Split Viewにしてコピペしながら作業すると入力も簡単です。
カードは、テキスト入力だけでなく、手書きや画像も挿入できるため、ビジュアルを活用した学習にも対応しています。
新しいカードを追加する場合は、画面をスワイプするか、右上の「+」ボタンをクリックすれば、簡単に増やすことができます。
基本操作として、カードの追加、編集、削除も簡単に行えます。編集したいカードをタップすると、テキストや画像の内容をすぐに修正できます。また、不要なカードは右上のメニューから削除可能です。
学習セットの基本的な作成方法は以上です。もっと効率よくカードを管理したい方は続く部分を参考にしてみてください。
CSVファイル(エクセルデータ)を読み込み作成する方法
グッドノートの学習セット機能では、CSVファイルを使って効率的に大量のカードを一括で取り込むことができます。
手動で1つ1つカードを作成する手間を大幅に省けるため、資格試験や語学の単語リスト、数学の公式など、大量の情報を扱う場合に非常に便利です。
この機能は、ExcelやGoogleスプレッドシート、Numbersなどの表計算ソフトで作成したデータを簡単に利用できる点が大きな強みです。
まず、CSVファイルを作成するためには、表計算ソフトでデータを整理します。具体的には、A列に質問、B列に回答を入力します。
例えば、A列に英単語を入力し、B列にその意味や日本語訳を入力する、といった形です。
数学の公式や歴史の年表など、覚えたい内容に合わせてデータをリスト化することができます。この形式に従ってすべてのデータを入力したら、ファイルを「CSV形式(カンマ区切り)」で保存します。
Numbersの場合は共有ボタンをタップすると表示されるメニューで「書き出して送信」を選んでください。
書き出すフォーマットは「CSV」を選択します。
続いて共有メニューから「”ファイル”に保存」を選択します。
フォルダを選んで「保存」をタップしてください。フォルダには「学習セット」など、わかりやすい名前を付けておくといいでしょう。
次に、グッドノートにこのCSVファイルを取り込みます。グッドノートのホーム画面で「+」ボタンをタップし、「読み込む」を選択します。
先ほど保存したCSVファイルを選択し、「開く」をタップしてください。
自動的にデータが学習セットに反映され、カード形式で一括作成されます。サムネール画面を見ると、作成されたカードがズラッと並んでいることが分かりますよ。
これにより、手動でカードを1枚ずつ作成する必要がなくなり、効率的に学習セットが完成します。特に、語学の単語リストや資格試験対策など、大量のデータを短時間で準備できる点が魅力です。
CSVファイルを活用することで、学習セットを簡単に管理でき、情報の修正や追加もExcelやスプレッドシート上で行えます。
作成したデータを再度グッドノートに取り込むことで、内容を最新の状態に保つことができ、復習も効率的に進めることが可能です。
ただし、ファイル形式が正しく設定されていない場合や、データの入力が誤っている場合、正しくインポートできないことがあります。
必ずCSV形式で保存し、問題と回答が対応する列に入力されているか確認することが重要です。
特に、資格試験や言語学習など、大量のデータを管理する場合に最適な方法です。
スマート学習機能の使い方
グッドノートのスマート学習機能は、学習効率を最大化するために設計された便利な機能です。
ここでは、スマート学習の基本的な使い方を解説します。
スマート学習を開始するには、学習セットを開いた状態で、右上に表示される「学習」ボタンをタップします。
すると、「スマート学習」と「練習」の2つのモードが表示されます。スマート学習を選択すると、グッドノートが自動的に学習履歴を分析し、理解度に基づいて出題頻度やタイミングを調整します。
この機能によって、すでに覚えたカードの復習頻度を減らし、まだ覚えていないカードを優先的に出題してくれるため、復習の効率が飛躍的に向上します。
操作は簡単で、質問カードをタップすると回答カードが表示されます。
回答後、カードに対して「理解した」か「復習が必要」といった選択肢をタップして記録します。「復習が必要」を選ぶと、そのカードは後で再度出題されるように設定され、「理解した」を選ぶと次第に出題頻度が減少します。
スマート学習がひと通り終わると、最後に記憶に効果的な復習予定日が表示されます。この方法により、自然に苦手な分野を重点的に学習できるため、無駄のない復習が可能です。
さらに、スマート学習中にメモを取りたい場合は、画面に表示される「メモ用紙」機能を使って、すぐにメモや計算を行うことができます。
これにより、学習内容を深く理解し、確認しながら進めることができます。
スマート学習は、定期的な学習を続けることで効果を発揮します。毎日短時間でもセットを開き、復習を行うことが重要です。この習慣を続けることで、記憶の定着が促進され、効率的な学習が実現できるでしょう。
このように、グッドノートのスマート学習は、自動的に学習ペースを調整し、無駄のない復習をサポートする機能です。定期的に利用することで、学習効果を最大限に高めることができます。
画像の追加と利用方法
グッドノートの学習セットでは、画像を追加して利用することが可能です。
画像を使うことで、視覚的に理解しやすい教材を作成できるため、言葉だけでは伝わりにくい情報やビジュアル要素を取り入れた学習が効果的になります。
ここでは、画像の追加方法とその利用方法について詳しく解説します。
まず、画像の追加方法ですが、学習セットを開き、カード作成画面に進んだら、カードの右上に表示されている「画像アイコン」をクリックします。
すると、「フォトライブラリ」から既存の画像を選ぶか、iPadの「カメラ」機能を使って新しく写真を撮るオプションが表示されます。フォトライブラリを選んだ場合、デバイスに保存されている写真をそのままカードに挿入することができます。
画像の大きさや位置は、指で簡単に調整可能です。
英単語の名詞を視覚的に覚えたい場面では画像が効果的です。また、化学の実験装置の図や、地理の地図、歴史の年表などをカードに追加すると視覚的な学習が可能になります。
こうしたビジュアル情報を加えることで、文章だけの説明よりも記憶に残りやすくなり、効率的な学習をサポートします。
また、手書きと組み合わせることで、画像に対して直接メモを書き込んだり、強調したい部分に注釈を入れることもできます。これにより、個別の学習ニーズに合わせた柔軟なカード作りができるのがグッドノートの強みです。
画像の追加は、ビジュアル的な理解を深めるために非常に有効な手段であり、特に図や写真を使った学習が必要な場面では大きな効果を発揮します。
学習セットをPDFで読み込んだり書き出したりはできない
グッドノートの学習セット機能では、学習セットをPDFファイル形式で直接読み込んだり、書き出したりすることはできません。
学習セットの作成や編集には、グッドノートがサポートする特定のファイル形式やインポート方法に限定されているため、PDF形式を使用する際には注意が必要です。
具体的には、グッドノートで学習セットにデータを取り込む場合、CSVやTSV、テキスト形式(TXTファイル)など、特定のデータ形式に対応しています。
これに対して、PDFはグッドノート内でノートや資料として取り込んで利用することは可能ですが、学習セットとしてフラッシュカード化することはできません。そのため、PDFファイルを使って学習セットを直接作成することはできないのです。
また、学習セットをPDFとして書き出すこともできません。
学習セットの内容を他の形式で保存したり共有したい場合、学習セットそのものはグッドノートの独自形式で保存されるため、他のアプリやデバイスで編集可能な形で出力するには、別の方法を使う必要があります。
例えば、内容をCSV形式で書き出すなど、特定のファイル形式に適応させることが重要です。
PDFを使いたい場合、別途PDFファイルをグッドノートのノートとしてインポートし、その上に手書きのメモを追加することや、参照資料として利用することはできますが、学習セットの機能を活用するにはPDF以外の形式でデータを管理する必要があります。
このように、学習セットにおいてはPDFの直接的な使用が制限されているため、CSVやTXTなど、対応している形式を活用して学習セットを効率よく作成しましょう。
グッドノートの学習セットの比較と応用
学習セットの比較と応用
- スマート学習とankiの違い
- 音声機能を使った学習方法
- 学習セットの編集・リセット方法
- 学習セットの共有方法と注意点
スマート学習とankiの違い
グッドノートのスマート学習とAnkiは、どちらも効率的に暗記をサポートするためのツールですが、そのアプローチや機能には違いがあります。ここでは、両者の主な違いについて解説します。
スマート学習
スマート学習はグッドノートに搭載されている機能で、学習内容に応じた出題頻度を自動的に調整してくれます。
この機能は「間隔反復」と「アクティブリコール」に基づいて設計されており、ユーザーが答えられた問題は出題頻度を減らし、答えられなかった問題を優先的に繰り返すことで効率的な学習をサポートします。
グッドノートはシンプルな操作性が特徴で、学習セットに問題を登録しておくだけで、自動的に最適な復習タイミングを提供してくれる点が強みです。
Goodnotes 6
Time Base Technology Limited無料posted withアプリーチ
Anki
Ankiはカスタマイズ性に優れた暗記アプリです。
Ankiでは、自分で細かく学習スケジュールや出題頻度を設定することができ、ユーザーの好みに合わせた学習が可能です。また、拡張機能やプラグインが豊富にあり、自分なりにカスタマイズして学習スタイルを最適化できるため、複雑な学習内容や多量のデータを管理したい場合に向いています。
ただし、初めて使う場合には設定が複雑で、操作を理解するまでに時間がかかることがあります。
AnkiMobile Flashcards
Ankitects Pty Ltd¥3,500posted withアプリーチ
直感的な操作とシンプルさを求めるならグッドノートのスマート学習が適しており、柔軟なカスタマイズや拡張機能を駆使したい場合にはAnkiが適していると言えるでしょう。
Ankiは有料アプリなので、導入すべきかどうか迷うところですね。GoodnotesのヘビーユーザーでもあるYMKさんが以下の動画でわかりやすく解説しておられたので参考にしてみてください。
音声機能を使った学習方法
グッドノートでは、音声機能を活用した学習も可能です。この機能を使うことで、視覚と聴覚を組み合わせた学習方法を実践でき、特に語学学習や暗記科目に効果を発揮します。
音声機能を利用するには、スマート学習の画面でカードを開き、質問や回答部分にある音声アイコンをタップします。これにより、グッドノートがカードに表示されたテキストを音声で読み上げてくれるので、手を使わずに問題を確認できます。
語学学習では、例えば英単語やフレーズの発音を聴きながら覚えることができ、リスニング力の向上にも役立ちます。
さらに、視覚的なカード学習に音声を組み合わせることで、脳に対する刺激を増やし、記憶の定着率を高める効果が期待できます。
例えば、目でカードの内容を確認しつつ、耳で音声を聞くことで、異なる感覚を同時に活用することができ、より多角的に学習を進めることが可能です。
ただし、音声機能の品質については、若干の機械的な発音や読み上げに違和感を感じる場合もあるため、語学においては補助的なツールとして利用するのが良いでしょう。
学習セットの編集・リセット方法
グッドノートの学習セット機能では、カードの編集やリセットが可能です。これにより、学習内容を最新の状態に保ち、効率的な復習をサポートします。
学習セット内のカード編集方法
編集を行うには、対象のカードをタップして開きます。カードに入力されているテキスト部分は、そのまま修正可能です。
例えば、誤字があった場合や新しい情報を追加したい場合、テキストをタップして必要な変更を加えます。また、手書きや画像を利用したカードも同様に編集できます。
学習セット全体のリセット
リセットはカードを一つずつ手動で削除する必要があります。
現時点でグッドノートには、一括でカードを削除する機能がないため、リセットを行う場合、各カードを個別に開き、右上に表示される「3点メニュー」から「カードを削除」を選択しなければなりません。
この作業を繰り返して全てのカードを削除することで、学習セットをゼロの状態に戻すことが可能です。しかし、このプロセスには手間がかかるため、効率的なリセット方法を知っておくことが重要です。
効果的なリセットのコツ
効率的にリセットを行うためのコツとして、全てのカードを一斉に削除するのではなく、必要なカードだけを削除する方法を考えましょう。
例えば、学習が完了していないカードや、復習が必要な特定のカードだけを選んで削除することで、リセット作業を最小限に抑えることができます。
すべてのカードをリセットする必要がある場合でも、CSVファイルなどを事前に準備しておくと、リセット後のセットアップがスムーズに進みます。
リセット後に手動で再度カードを作成するのではなく、事前にエクセルやGoogleスプレッドシートで作成したデータをCSV形式で保存し、グッドノートにインポートすれば、短時間で学習セットを再構築できます。
リセット作業は手間がかかる部分もありますが、必要な範囲に絞ってカードを削除し、事前準備を行うことで、効率的に学習セットをリフレッシュすることが可能です。
学習内容を常に最新のものに保つためには、適切な編集やリセットを活用して、無駄のない学習計画を立てましょう。
学習セットの共有方法と注意点
グッドノートでは、作成した学習セットを他のユーザーと共有することも可能です。
この機能を使うことで、同じ内容を複数人で学習したり、チームでの効率的な勉強ができるようになります。ここでは、学習セットの共有方法と注意点について説明します。
学習セットを共有するには、左上にある共有ボタンをタップしてから「書き出す」をタップします。フォーマットは「.goodnotes」形式しか選べません。
共有方法を尋ねられます。そのままメールで送信してもいいですが、ここでは「”ファイル”に保存」を選びます。
フォルダを見ると「.goodnotes」形式で保存されていることが分かります。共有したい人にメールやAirDropなどで送信してください。
共有の際には、相手がグッドノートをインストールしている必要があるため、事前に確認しておくとスムーズです。
学習セットの内容が頻繁に更新される場合、定期的にファイルを再共有する必要があるため、管理がやや煩雑になる点だけ注意してください。
グッドノートの学習セット機能まとめ
この記事の内容をまとめておきます。
- グッドノートの学習セットは効率的な暗記学習をサポートする
- 学習セットはフラッシュカード形式で問題と回答を作成できる
- 学習セットの作成はホーム画面の「+」ボタンから行う
- テキスト入力だけでなく、手書きや画像も利用可能
- CSVファイルを利用して大量のカードを一括で学習セットに取り込める
- CSVファイルはExcelやGoogleスプレッドシートで作成できる
- スマート学習機能は復習頻度を自動的に調整する
- 学習セットには画像や手書きメモを簡単に追加できる
- グッドノートでは学習セットのPDF形式での読み込みや書き出しはできない
- 音声機能を使って、カードの内容を読み上げることができる
- 学習セットのカードは編集・削除が可能で、常に更新できる
- リセットはカードを一つずつ手動で削除する必要がある
- CSVファイルで学習セットを再構築することで効率的にリセットできる
- 学習セットの共有は「.goodnotes」形式で行い、相手もグッドノートが必要
- スマート学習は間隔反復を使い、効率的に学習を進められる